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生誕前のチェンジリング(すり替えられた子)

 最近、香川県の病院で起こった受精卵の「取り違え」という不妊治療上のミス、あってはならない大変シリアスな問題だと思いました。やっと受胎して歓喜したのもつかのま、突然、他人の子どもかもしれないと告げられた当事者の気持はどんなだったことでしょう。心が傷みます。

 聞くところによると、犠牲者のカップルは、他人の受精卵である確立が高い以上、断念する他ないと決心されたようです。こんな苦渋の選択を強いられるなんてたまったものではありませんね。何パーセントかは本当の子どもかもしれない、いや、多分違うだろうなどと思い煩うなど考えられません。もしかしたら、この両親は生涯心に重荷を背負うことになるかもしれません。同情して余りあると思います。

 一方、気になるのは「取り違え」である以上、本当の親がいるはずでしょうからその方たちは知らされたのだろうかと言うことです。それ以前に、本当の親が誰なのか特定できたのかどうかも気になります。そちらのカップルも首尾よく受胎したかもしれない子どもを、知らぬ間に喪失したことになるのですね。それを知ったらどんな気持でしょうか?

 なんと罪作りな出来事でしょう。生命倫理の深い問題をはらんでいると思います。人工授精は子どもが出来にくいカップルにとっては天の救いになりうるので、科学の進歩は有り難い反面、命の生成に関わることは「聖域」です。慎重の上にも慎重に扱って欲しいと願わずにはいられません。

 

 
by yoshikos11 | 2009-03-01 23:39
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