アメリカ、オレゴン州にある身内を亡くした子どもたちのための「グリーフ・サポート」施設、ダギー・センターが先週の日曜日に火事で消失しました。IWG(International Work Group on Death Dying & Bereavement) のメール連絡で知らされました。どうやら放火事件のようです。
所長さんのダナ・シャーマンさんにはIWGのメンバーからお悔やみと励ましのメールが殺到しているようです。
ダギー・センターは米国ではもとより世界的にも知られており、1982年以来、多くの子どもたちに安心してグリーフする場所を提供してきた功績は高く評価されています。子どもたちだけでなく、その親たちも共に参加し、配偶者の死により心に大きな悲しみ、肩には子育ての重責、同じ境遇のもの同士が、慰め励まし合う場所でもあるのです。
焼け跡を前にして語る若い女の子「父親を亡くしたときダギー・センターは唯一安心できる場所でした。同じ境遇の友だちと語り合うことで慰められ、自分にとってホームでした。今、ホームを失ってあの時みたいに悲しくてなりません」と。
ダナさんを初め、多くのボランティアが悲しみや苦しみを経験している子供たちに手を差し伸べ善意の働きをしています。なぜ、そのような「善意」の支援者が放火魔の標的にされなければならないのでしょうか?
周囲はダギー・センターが多くの人たちから感謝されることはあっても、誰かから恨みを買うなどは想像もできないと言っています。矛盾です。しかし心を病んだ犯人は相手は誰でもいいのかもしれません。他者にダメージを与えることでのみ、自分が救われた気持になるのでしょう。
ダナさんは「子どもたちは、親を亡くして安心できる場所を求めてダギー・センターにやって来ます。その場所が安全ではないと知ったら、どんな気持でしょうか? 特に、火事で身内を亡くした子どもにとっては再び、トラウマを思いださせるので心配です」と嘆きのコメントを出しています。
善意の人々が危険から守られ、心を病んだ人々を救う手だてがないものでしょうか?
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