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カナダ・雪の日のホラー・ストーリー

 厳しい寒さが続いていると思ったら、今日はとうとう雪が降りましたね。東京の街は、雪に対して無防備なので、直ぐ交通が混乱しそうで心配です。

 今朝、近所に買い物に出ましたが、雪がシャーベット状になった歩道を、転ばないようにおっかなびっくり歩きました。ふっと、カナダに住んでいた頃のことが、雪にちなんで思い出されました。同じ雪でも、6ヶ月雪に覆われ、長い時には6週間連日雪が降り続けたことも。

 しかし、カナダでは、一日中、除雪車が出動しているし、歩道も雪かきが徹底しているので、交通が直ぐ遮断されることも、歩道がひどく歩きにくいと思ったこともありませんでした。雪の為に、活動中止ということは、めったにありません。

 しかし、一度だけ、吹雪の雪道を運転していてすごく怖い経験をしました。日曜日、休日で除雪車も出動していない早朝、住んでいたロンドン(カナダ、オンタリオ州の街ー英国ではなく!)の都会から、1時間程離れた田舎の街に運転をしていかなければなりませんでした。神学のコースの演習で、田舎の教会で説教練習をするということになっていました。

 除雪していないハイウェイは、どこが中央線かも定かでなく、かろうじて残っている前に走った車のタイアの跡を頼りに、道路の両側に広がる広大な畑から吹き付けてくる雪吹雪にあおられながら、車を走らせました。いつ、車ごと吹き飛ばされるか、吹雪で前方が見えなくなるか、ドキドキしながらの運転でした。

 スピードは、日頃より押さえていたつもりでしたが、早く目的地へたどり着きたい焦りもあったので、70KMくらいは出ていたかもしれません。突然、ハンドルを取られたと感じたら、車が蛇行し始め、どうにもなりません。勝手にあっちこっち暴走してしまいます。あわや、道路端の溝へ落っこちそうになりました。やっとの思いで、ハンドルを切り返し、車を180度回転させ、反対車線で停止させることができました。

 幸い、反対車線(定かには見えないが)からも、後方からも他の車が来なかったので、事故には繋がりませんでしたが、しばらく、恐怖で体が震え、更に運転を続ける勇気が到底出ませんでした。しかし、田舎のハイウェイーで頓挫したら、凍え死んでしまいます。その後も、必死で魔のハイウェーを走り続けたのでした、

 目的地の教会にたどり着いて、一緒に説教演習をする予定だったクラスメートの顔を見た時は、ホッとして涙が出そうになりました。指導教官がとても厳しい先生だったので、「運転のトラウマで、説教ができなかった」なんて言っても許してくれないことは、良く分っていました。

 いま、思い出しても、よく無事だったと思える、雪の日のホラー・ストーリーです。田舎の雪事情に通じていなかったことは、痛感しましたが。

 

 
by yoshikos11 | 2008-02-03 18:44
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