勇気ある女性

 フォト・ジャーナリスト大藪順子さんは、「Stand-立ち上がる選択」と言う著書で、彼女自身のレイプの被害体験を記しています。実に、勇気ある女性です。
 彼女は、アメリカの大学を卒業、その後、シカゴ近郊の田舎町で地方紙の記者として働いていましたが、今から8年前、レイプ被害にあいました。犯人は3日後に逮捕され、また、その後の裁判でアメリカでは異例な長期刑, 20年の判決が出たそうです。

 レイプの被害者は、長い間トラウマに苦しみますが、性に関わる犯罪と言う事から恥の意識もあって、泣き寝入りをする人が多いと言われます。レイプは、加害者が悪いにも関わらず、なぜか、被害者が、周囲にも話せないことで孤独な苦闘を強いられると言う、たいへん理不尽なところがあります。
 
 大藪さんの苦しみも筆舌に尽くし難いものだったことでしょう。特につらく、悔しかったこととして、「レイプ前の楽観的で明るい性格の自分が、一夜にして変えられてしまったこと、恐怖心で自由を奪われてしまったこと」などを語っています。

 自分が一夜にして変えられてしまう経験、まぎれもない大きな喪失であり、「まるで愛する人を失ったような悲しさ」とも言っています。

 しかし、そこから彼女は立ち上がりました。しかも、単に、自分の悔しさを晴らすためだけでなく、この世にレイプが広がらないために、自分の被害について語り、勇気をもって裁判に持ち込んだのでした。

 その後、彼女は、アメリカ、カナダの「レイプ・サバイバー」たちを取材してまわり、70名の人たちの写真を取りました。その写真が全米各地で展示され、多くの人に「レイプ撲滅」のメッセージを送りました。
 米国のテレビで彼女のドキュメンタリー「もう恐れない、女性への暴力をとめよう」が紹介されることにもなりました。

 日本人女性が、アメリカで文化や人種の壁を乗りこえて、ここまで闘ったことの素晴らしさに感嘆して、大藪さんの勇気と力に大喝采を送りたいです! 彼女のこうした行動が、同じ経験をした被害者たちに、どんなにか励ましになったことでしょうか。




 
by yoshikos11 | 2008-12-19 04:20 | Comments(0)
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