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ナイン・イレブン

 今年もまた、“ナイン・イレブン”の記念日を迎えました。早いものであれから7年が経ったのですね。当時、私はカナダに留学中でしたが、大学内にも大きな衝撃が走って、直接間接に影響を受けた若者たちも少なからずいたようで、学校側がトラウマ対策を講じて「緊急カウンセリング・センター」を直後に開設していました。

 私自身も、単身外国に居住する身であり、動揺と不安に襲われた覚えがあります。テレビからの映像に目を疑いました。「こんなことが起こるなら、どんな恐ろしいことが起こっても不思議はない」そう思いました。

 今回も、グラウンド・ゼロ、そして、飛行機が墜落したフィラデルフィアのサイト、攻撃を受けたペンタゴンの敷地では、メモリアル・セレモニーが執り行われたとメディアが報じていました。ブッシュ大統領、政府の高官、政治家(大統領候補のオバマやマッケインを含む)が犠牲になった人たちの遺族と共に一同に介しました。

 特に目を引いた記事と写真は(ワシントン・ポスト紙)ペンタゴンでのメモリアルの模様を伝えるものです。その一つ、国防長官ゲーツの挨拶:
「公式のセレモニーによって、理不尽な経験に対する正義を晴らせるものでもなく、ご遺族の方々の痛みを和らげられるものでもありません。しかし、セレモニーにより、亡くなった人たちと私たちが結ばれ、アメリカ全体が苦しみを共有するようになります」

 そして彼は続けます「皆さんの苦しみと嘆きは、当事者でなければ分らない経験かもしれませんが、今日ここに於いて、国民全員がそうした苦しみを我がこととして受止めると言う意味があります」と。

 セレモニーとは、参加者に一体感を与え、苦しむ個人を全員が支えるとうい効用があり、スピリチュアルなソーシャル・サポートですね。その基本には、人間らしい気持:「あなたの痛みは私の痛み」という思いがあります。

 セレモニーが終わってから、遺族たちは三々五々、メモリアル・パークへ移動。そのパーク内に今回、犠牲者の名前を刻んだ金属製のベンチが何十台か建造されたとのこと、そのお披露目がありました。

 愛する人の名前が刻まれたベンチの周りに集まって、写真を取る人、ベンチに座って思いにふける人、ベンチの前でひざまずく人、新聞写真からそれぞれのの深い思いや感慨が伝わって来ます。しかし、全体の雰囲気に、ペーソスと暖かさの両方を感じられるのはなぜでしょうか。

 また、幼い子供たちは、ベンチの周りを駆け回っています。恐らく、親を亡くした子供でしょうか?あの時、まだ乳飲み子だったので、亡くした親の顔も全然覚えていないのかもしれません。

 奥さんを亡くした男性が「落ち込んだり、悲しんだりする時、このパークに来ては死んだ家内を思い出します。そうすると、不思議に気持が落ち着いて元気をもらえるのです」と語っています。

 記憶はカナダに戻ります。知人のユダヤ人の男性が「アメリカは、初めて国土を直撃されて、動転しているが、我々の国、イスラエルの歴史は外からの攻撃に彩られ、それが今もって続いている。攻撃されることなど、日常茶飯事です」と言っていたことを思い出しました。

 では、日本は?今年も、8月に、原爆記念日を迎え、被爆者や目撃者が63年前に経験したトラウマについて語るのを聞く度に、「日本人として、これは風化せさてはいけない」と痛感するのです。

 メガ・デスの不条理とは、「戦争の犠牲になる人々が、それをストップできる責任ある立場の人でもなく、また、戦闘員でもなく、無抵抗で何の責任も罪もない一般市民だと言うことです」そう言った私の恩師、ジャック・モーガンの言葉を思い出します。
 
 

 
by yoshikos11 | 2008-09-14 21:27 | Comments(0)

ニーメヤー先生をお迎えして

 9月はじめ、私にとっては待ちに待ったニーメヤー先生を迎えてのイベント二つ、大好評のうちに終えることができました。9月2日にはGCCの受講生向け「トレーニング・コース」の一貫として、先生の指導による一日ワークショップを実施。そして、翌日3日は東大グローバルCOE主催による先生の講演会を共催。

 特に、GCC独自でビリーブメント分野の世界的一任者、有数のサイコセラピストであるニーメヤー先生をお招きできたことは、まさに夢のようでした。当日、開会のご挨拶をしながら、「これって、本当なのか」と自分の頬をつねってみたくなりました。

 GCCを立ち上げ、講座を開始して2年足らず。ここまで一生懸命について来て下さった受講生の皆さんのおかげで、いわば「等身大」以上の企画が実現したことに深く感謝しています。また、今回お手伝いくださったスタッフとボランティアの方々のご協力の賜物でもあります。

 確かに、準備は大変だったと言えばそのとおりなのですが、世界の一流品を提供したい、質的に最高のものを受講生の皆さんに享受していただきたい、その一心でやってきました。

 そんな私の気持を理解して、また、小さいながら熱心なGCCのグループを信用してワークショップを承諾してくださったニーメヤー先生には、感謝してもしきれません。

 今回、先生の来日の最大の目的は、筑波大で開催された「日本心理療法学会」(会員2万名)のキーノート・スピーカーと言う大役を務めることでしたから、いくら熱心とは言えサイズ的には比較にならない私たちを、一日熱心に指導してくださったことー普通ではありえない贅沢、やはり「夢」のようとしか言えない出来事なのです。

 そして、受講生の多くの方々が先生の暖かい人柄、慈愛に満ちた人との接し方、きめ細やかで行き届いた対応に感銘を受け(もちろん、学術的なレベルは言うまでもなく)、これぞカウンセラー/セラピストにとって最も大切な資質ではないかと思ったようでした。実体験による学びです!

 更に、これまで何千という死別体験者に寄り添った経験が、先生のあの人間的暖かさ、深さ、謙虚さと繋がっているのだろうと、私は改めて再認識しました。

 既に、「来年もニーメヤー先生アンコール」と言う声が上がっています。世界中を駆け回っている先生、またお願いできるだろうか?夢がもう一度かなうことを願いつつ。

 

 
by yoshikos11 | 2008-09-13 02:53 | Comments(0)